「ぼくのジュース、多い。やった〜!!」
「なんで、わたしのジュースは少ないの( ̄^ ̄)」
同じ量のジュースを入れたのに
多い少ないでケンカになることは
ないですか?
原因は「見た目」です!
・
図を使って説明していきます。
同じ形・同じ大きさの2つの容器に
「同じ量」の液体を注ぎます
そして、子どもに「同じ量」
であることを確認してもらいます。
2つの容器のうち1つの容器の液体だけを
「より細い容器」にうつしかえます。
すると、こんなことがわかりました。
- 3~4歳前後の子どもは、細い容器に移した液体の方が「水面が高い」ことから「量が多い」と考える
(ピアジェの「保存」の概念)
最初に2つの容器の中身は
同じ量だと理解していても
別の容器に移し替えたとたん
同じ量だと思わなくなります。
「自分のジュースは少ない!」
と怒るのは、よくばりではなく
本当にそう思っているのです。
・
保存の概念を知っていたので
子どもたちには同じコップを
つかってきました。
子どもが多く集まるときも
できるだけ同じものを用意しました。
また、量を多くみせたい時には
「小さいお皿」
「細いコップ」を使っています。
小さいお皿や細いコップなら
簡単に子どもがだいすきな
「大盛り」になるからです。
ちなみに、6・7歳頃になると
「容器の形が変わっても
液量は変わらない」ことが
わかってくるといわれています。
・
「ぼくのジュース、多い。やった〜!!」
「なんで、わたしのジュースは少ないの( ̄^ ̄)」
保存の概念を知っていれば
こんな兄弟ケンカをなくすことができます。
子どもの発達を理解して接することは
子どもにとっても
親にとっても
大切なことだと思います。
公認心理師・臨床心理士 いまいちづこ
早稲田大学で学部から博士課程まで認知行動療法を学び、女性に特有な心身の症状やライフスタイルの問題を専門に研究と支援を行っている。2015年、公認心理師・臨床心理士・専門健康心理士として、博士の専門性を生かしたカウンセリング・コーチングを行うBlossomeを開業。女性起業家として、また小学生2人の息子の母親として、日常生活でできるメンタルの整え方や子育ての方法について具体的にサポートしている。